【月日は過ぎても忘れられない日】あの日から、もう１３年、まだ１３年

どんなに辛い事や悲しい事があっても、朝になるといつものように日が昇り、新たな１日が始まります。

あの日、東日本大震災から1３年の月日が過ぎました。あの日も私はいつも通り会社に行き、いつも通り仕事をしていました。…すると、今までの日常を覆すとても大きな揺れに襲われたのでした。

私の家族や親戚は直接の被害には遭わず無事でしたが、周りには被害にあわれた方がたくさんいて、今になっても思い出すと心が痛みます。一瞬にして日常が一変したあの日から1３年。

今回は追悼の気持ちを込めて、【月日は過ぎても忘れられない日】あの日から、もう１３年、まだ１３年と題し、当時を思い出しながら、今、自分にできることについて綴っていきたいと思います。

１３年が過ぎたのか…という思い

あの日から1３年。

そんなに月日が過ぎたのか…という思いでいっぱいになり、色々な場面や景色が走馬灯のように早送りで頭の中を駆け巡ります。1年が過ぎた今も、ニュースなどで当時の映像を見ると心拍数が上がり、喉の奥の方に、苦いような感覚が湧いてきます。

これから先、何年経ってもこの感覚は消える事はないでしょう。未曾有の大災害。たくさんの尊い命や数多くの大切なものを一瞬にして奪い去ってしまった大自然の残酷さと怖さ…。

実際にあの大自然の恐怖を体験した後に、平穏な日々のありがたさを本当に心から感じました。1３年たったいま現在、テレビや新聞で取り上げられる事も徐々に少なくなっています。

その日だけがクローズアップされる中、当事者達は誰しも色々な思いの中、毎日を懸命に過ごしてきました。その1日1日を精一杯生きる事が、その人たちの思いの歴史となった事でしょう。

私自身、この日は毎日を大切に生きる事を再認識する日になっています。毎年、その日のその時間になると、自然と海の方へ向かって静かに手を合わせています。これが私にできるせめてもの小さな祈りだからです。

あの日のような事は経験しないで済めば、それに越した事はないと思います。

しかし、あの日を経験した人たちにとって、ありふれた生活は本当にありがたいもの、という思いは忘れられない体験となって残っています。

当たりまえの日常では…

水道の蛇口をひねれば水が出る。

スイッチを入れれば電気がつく。

寒い時はヒーターやストーブやこたつで温まる。

温かい晩御飯を家族みんなでお腹いっぱい食べる。

お風呂に入って冷えた体を温める。

布団に入ってぐっすり眠る…。

そんな当たりまえで、いつも通りの日常が一瞬でなくなってしまったのです。

水道の蛇口から水は出ない。

電気のスイッチを入れてみても灯りもつかないし、テレビも映らない…。

電話はつながらない、充電もできない。

ガスも使えないのでいつものように料理もできない。

日が暮れると外は真っ暗、家の中も懐中電灯やろうそくの火のわずかな灯りを手がかりに…という感じでした。

そして昨日元気に挨拶をしたり、言葉を交わした人が今日も必ず同じように会えるとは限らないという残酷な現実があることも知りました。

ここまであの日の事を自分の体験を交えてお伝えしてきました。何年経っても、あの頃の事は忘れる事はないのですが、あの日々を経験して思った事、そして自分ができる事について考えてみました。

いつもの当たり前が当たり前でなくなったあの時、本当に平穏な日々のありがたさを身をもって感じました。それと同時に、私自身こうして日々生活し貴重な時間を過ごせている事は、決して当たり前のことではないんだ…といま現在も強く思っています。

明日のことは誰にもわかりません。日々をただなんとなく目的もなく過ごす事は、自分の命の時間を無駄に過ごしているように私は思います。目的や目標を持たず人生の時間を過ごす事は、私にとって命そのものを無駄にしているような感覚です。

自分の人生の時間はいつまでも無限にあるわけではない、自分に与えられた時間にはいつか終わりがくる…その事実を忘れず、この一瞬一瞬を大切に過ごしていこう。

誰のものでもない自分の人生、できるだけ悔いの残らない生き方をしないとやはり後悔が残ってしまう…そんなふうに感じたのです。

あの日から1３年が過ぎました。今回は【月日は過ぎても忘れられない日】あの日から、もう１３年、まだ１３年と題し、追悼の気持ちを込めながら自分自身を見つめ直し改めて思った事を綴りました。

これからも、自分は生かされているという事に日々感謝して過ごしていきたいと思います。　　

　　　　　　　　　　　　　　〜合掌〜